民事再生と住宅資金特別条項

住宅ローン

平成12年の民事再生法の改正により「住宅資金貸付債権に関する特則」が設けられ、一定の要件を充たせば、債務者が再生計画内で、住宅ローン以外の負債を整理しながら、住宅を確保することが可能となりました。

 

昔は「自己破産」しかありませんでした。多重債務等に悩んだ時、弁護士に相談すれば、自己破産を勧められ、当然マイホームは手放さなければなりませんでした。

 

この特則が設けられたことにより、民事再生を行うことによって、マイホームを手放すことなく、これまでの生活を大きく変えることなく、借金を返済していくことが可能になりました。

 

民事再生の際に、マイホームを手放さないで済むようにするには、住宅資金特別条項に定められている要件を満たし、そこで定められているものを再生計画に盛り込んで行く必要があります。

 

もとより、返済額が少なくなったり、利息が少なくなるというものではありませんが、滞納による一括返済を迫られないようにしたり、延納を認めたりするなどの方法が定められています。

住宅資金特別条項による住宅ローン返済に関する内容

民事再生の際に、住宅ローン返済に関する特例として、住宅資金特別条項には4つの方法があります。

 

住宅資金特別条項は、「小規模個人再生」、「給与所得者等再生」いずれの民事再生手続にも利用することができます。

 

住宅ローンの滞納の状態や、今後どのような支払い方法を希望するかなどによって、どの住宅資金特別条項を利用するかを選択することになります。

 

@期限の利益回復型
住宅ローンの支払いにおいて、滞納の回数が契約の際に定めている一定の回数を超えると、債務者は期限の利益を喪失し、債権者は全額を一括請求できるようになります。
これまでの契約どおり、住宅ローンを返済しながら、別途、返済が滞った分(元本、利息、遅延損害金など)について、期間を定めて分割で返済していくことによって、滞納をなかったこととします。

 

A期間延長(リスケジュール)型
住宅ローンの期間を延ばすことによって、月々の返済金額を少なくします。

 

B元本猶予期間併用型
@による期限延長型を利用しても、住宅ローンの返済が困難である場合、Aによる住宅ローンの期間を延ばすと同時に、民事再生手続きにおいて、住宅ローン以外の債務の返済期間中は、住宅ローンの返済額を少なくしてもらうことになります。

 

C 同意型
@による期限の利益回復型、Aによる期限延長型、Bによる元本猶予期間併用型、どれを利用しても住宅ローンも返済が困難な場合、住宅ローンの債権者の同意を得ることによって、さらに住宅ローンの返済方法に変更を加えることができます。

住宅ローンの支払額はカットされない

安心

個人再生は、住宅ローン特別条項を活用することによってマイホームを維持しながら債務整理することができるというものです。

 

ここで注意を要するのは、住宅ローンについては債権のカットはなく、利息の免除もないというところです。

 

住宅ローンが終わっていない状態で、その支払いが困難となったときに利用できるもので、住宅ローンの支払額をカットするのでなく、支払いを繰延べなどができるだけです。

 

ですので、借金のうち、住宅ローンの占める割合が大きいケースでは、再生計画も立てにくくなります。

 

こうした場合は、住宅ローンに関しては、支払い方法を変更するなどの方法を講じるしかありません。

 

住宅資金特別条項の内容のどれを再生計画に定めるかについては、民事再生を申立てる前に、1度弁護士に相談に乗ってもらうといいでしょう。

 

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