小規模個人再生と給与所得者等再生、どちらを選ぶ?

選ぶ

個人版民事再生には、「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」という2つの種類があります。

 

「給与所得者等再生」は、給与またはこれに類する定期的な収入を得る見込みがあること、並びにその額の変動の枠が小さいと見込まれることが条件になります。

 

「給与所得者等再生」の方が要件が厳しくなりますので、給与申立てするための要件を満たしている場合は、「小規模個人再生」の要件も満たしているということになるので、どちらの手続きを選択するかは、自由に判断できます。

 

ですが、「給与所得者等再生」を申し立てる場合には、再生債務者の収入や通常の生活における支出等をもとに可処分所得を算定した2年分が、債務の返済金額が高額でなければならないという定めがあります。
ですので、可処分所得を算定した2年分が、債務の金額よりも低ければ、どちらも選べますが、可処分所得が「小規模個人再生」の返済金額よりも高ければ「小規模個人再生」を選ぶことになります。

返済金額でみると、「小規模個人再生」の方が債務者にとって有利

「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」とどちらも基本的な手続には大差はなく、いずれも,手続自体は同じように進んでいきますが、大きな違いがあります。
それは、返済する金額に大きな違いが出て来ることです。

 

「給与所得者等再生」の場合には、再生債権額ではなく、再生債務者がいくら支払えるのかを基準として返済金額が決められる点にあります。
つまり,再生債務者の収入や通常の生活における支出等をもとに可処分所得を算定し、その2年分が返済金額となることです。

 

給与所得者等再生手続きにおいては、返済計画案で定める返済総額は可処分所得の2年分以上である必要がありますが、「小規模個人再生」手続きにはこの制限はありません。

 

したがって、返済金額という面でみると、「小規模個人再生」の方が債務者にとって有利であることは間違いありません。

債権者の同意が要らない点では、給与所得者等再生が有利

納得

「給与所得者等再生」が「小規模個人再生」より有利な点は、「給与所得者等再生」の場合には、債権者の同意は不要であるということです。
債権者の多くあるいは全員が反対しても計画案が通ることになります。

 

この点、「小規模個人再生」手続きでは、返済計画に対する債権者の反対(不同意)が、数的に半数未満でありかつ額的に半数以下であることが必要になります。

 

ですので、多重債務等で、借金が多くあり、ここままだと支払い不能になりそうなサラリーマンで、住宅ローンの支払いもたくさん残っている、あるいは賃貸のアパートを借りて暮らしているというような場合に、手っ取り早く債務整理して、借金を減らしたいたいという場合には、有利な制度です。

 

しかし、ローンの終わっている不動産、あるいはローンの残高の少ない不動産を持っていたりすると、その市場価値は、算定に加えられ、「小規模個人再生」を申し立てても、減額しないことも大いにあり得ます。

 

また、「給与所得者等再生」において、独身のサラリーマンなどの場合は、可処分所得の2年分は高額になり、所帯持ちのサラリーマンの場合に比べて、借金の額は同じであっても、支払わなければならない借金は多くなります。

 

ですので、資産を持っていないサラリーマンが多くの借金を抱えた場合で、可処分所得の2年分がうんと高額になるようなら、「小規模個人再生」を選んだ方がいいことになります。

 

可処分所得の計算や「小規模個人再生」の計算は、何もわからない素人には、少し面倒です。
サラリーマンの場合、「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」とどちらを選ぶかは、法律事務所に相談してみるといいでしょう。

 

給与所得者等再生を申し立てる場合に注意すべきこと

 

「小規模個人再生」でも、「給与所得者再生」でも、債務を圧縮して原則3年間で支払っていくという点では同じで、手続きについても概ね同じです。

 

ですが、3年間かけて支払っていく金額が違ってきます。

 

「給与所得者等再生」の場合には、再生債権額ではなく、再生債務者がいくら支払えるのかを基準として返済金額が決められる点にあります。
つまり,再生債務者の収入や通常の生活における支出等をもとに可処分所得を算定し、その2年分が返済金額となることです。

 

「小規模個人再生」手続きにはこの制限はありません。
したがって、返済金額という面でみると、「小規模個人再生」の方が債務者にとって有利であることは間違いありません。

 

一方、「給与所得者等再生」は、給与所得者等再生の場合、債権者の同意は不要です。
債権者の多くあるいは全員が反対しても計画案が通ることになりますが、「小規模個人再生」では、債権者の反対が、数的に半数未満で、かつ額的に半数以下であることが必要になります。
債権者の半数以上か、あるいは債権総額の半分以上について反対があれば、「小規模個人再生」はできないことになります。

 

将来「自己破産」になりそうな場合は、「給与所得者等再生」手続きは避けるべき

自己破産

以前に「自己破産」をして免責を得ていた場合は、その後7年間は、「給与所得者等再生」手続きを利用することはできません。

 

また、前の「民事再生」の計画による返済を完済してから3年しか経っていなくても、民事再生計画が決定してから7年経っていれば、再び「給与所得者等再生」を利用することができます。
しかし、「民事再生」の返済計画が決定が確定してから7年経過していなければ、「給与所得者等再生」手続きは、利用することはできません。
「小規模個人再生」手続きにこのような制限はありません。

 

「給与所得者等再生」手続きを利用した場合、決定がなされてから、7年間は「自己破産」できません。
「自己破産」については、「給与所得者等再生」の決定から7年間は、免責不許可事由に該当することになります。

 

たとえ「給与所得者等再生」による債務を完済していても、その返済計画の認可決定から7年経っていない場合は、「自己破産」による免責許可の申立てをすることはできません。
「小規模個人再生」手続きにはこのような制限はありません。

 

将来「自己破産」の申立てが考えらるような場合に、「給与所得者等再生」を行うことについては、注意が必要です。

 

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