借り入れの取引履歴の開示請求って、誰にでもできるの?

取引履歴

取引履歴の開示請求は、債務者本人でできます。

 

取引履歴の保管義務については貸金業規制法19条に定められており、サラ金などの貸金業者の法定義務になっていました。

 

しかし、「開示」については、金融庁の事務ガイドラインで「協力する義務」が定められていましたが、金融庁の事務ガイドラインは行政上の監督に関する方針であるとして、法律上、開示義務ないとして来ました。
過払い請求するには、取引履歴を見ることが必要で、業者から取引履歴が出ないとなると、いくらの利息で、いつ支払って来たのが、正確に把握できません。

 

また、多くの過払いを発生させている長期にわたる取引になればなるほど、今まで利用したときに出る明細書をすべて持ち合わせていることは、まずあまりないと言えます。

 

借りた者にとって業者から取引履歴が得られないことは、大きな痛手になっていました。

 

業者の方は、なんだかんだ言って完全開示を避けて来ました。

 

取引履歴を出せば、お金を貸していた債務者から、金利の引き直しを計算され、それまで払い過ぎていた額の返還を請求されてしまうからです。

 

債務を減らされたり、あるいは債務を無くされたり、もしくはこれまで取り過ぎていた分を返還しなければならない事態を、業者は避けたかったからでした。

開示をしないことは、利息を返したくない業者の最後の抵抗だった

長い間業者は、貸金業法(正式には「貸金業の規制等に関する法律」)の第43条を盾に、出資法で認められている上限29.2%ギリギリの金利でお金を貸し付けて来ました。

 

通称「みなし弁済規定」と言われているこの法律は、「一定の条件を満たせば、たとえ利息制限法を超える金利であっても、出資法の上限金利範囲内ならば、高い金利を取っても有効な利息とする」とする内容のものでした。

 

しかし、最高裁がこの規定についてこの規定を満たすかどうかについては、貸金業者自らによる厳格な証明を必要とし、そして証明がなされない限りは、不当に利益を得て来たものとして、お金を借りて来た者は、その返還請求をできるものだとしたことから、この規定によって、利息制限法を超える利息を取って来たことの正当性を主張することは困難になりました。

 

取引履歴を開示しないことは、業者によっては、過払い請求をされないための、いわば残された抵抗手段で、最後の砦でした。

 

しかし、この取引不開示について、平成17年7月19日最高裁判決は、「貸金業者は、債務者から取引履歴の開示を求められた場合には、特段の事情のない限り、信義則上これを開示すべき義務を負う」として、貸金業者に開示義務のあることを認めました。

 

さらに、「取引履歴の開示拒否は違法で、開示しない場合は損害賠償義務を負う」として、開示を拒んだ場合は不法行為となるとの初の判断を下しました。これにより、不開示の業者に対しては、過払い金の返還に加えて、損害賠償も請求も可能になりました。

 

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